World Benchmarking Allianceのシーフードスチュワードシップインデックスは、最も影響力のある(または主要な)水産会社30社のSDGsへの貢献において、社会・環境パフォーマンスをベンチマークとして測るものです。このインデックスでは、ガバナンスと戦略、生態系、社会的責任、トレーサビリティという4つの大きなテーマについて、公開された情報を使って企業のパフォーマンスを測定しています。
情報開示と透明性は、企業とそのステークホルダーの間に明確な説明責任、ひいては信頼を築くために不可欠な要素です。そのため、このインデックスでは、48の指標全てにおいて、情報開示と透明性への期待が含まれています。しかし、ご存知のように、すべての開示が同じように作成されるわけではありません。情報開示が信頼に足るしっかりしたものであるためには、科学的根拠に基づき、検証され、一部の事業だけでなく、すべての事業、製品、サプライチェーンを網羅するものでなければなりません。これは企業、特に多数の複雑でグローバルなサプライチェーンを持つ大企業にとって、本当に難しいことです。
実際、2021年シーフード・スチュワードシップ・インデックスによると、水産物の分野では企業の透明性が着実に向上しているにもかかわらず、製品の出所やそれに伴う影響に関する開示に関しては、多くのギャップが残っていることが示されています。良いニュースは、様々な解決策がすでに存在しており、すでに一部で実施されていることです。例えば、トレーサビリティやデータ管理ソフトウェアは、企業が一貫した包括的な方法でこの情報を収集するのに役立ちます。また、Global Dialogue for Seafood Traceability (GDST), SeaBOS, GSI, Ocean Disclosure Project, FishWiseなどの専門家やプレコンプライアンス・イニシアチブ、市民社会団体など、企業のサステナビリティへ取り組みをサポートする団体が数多く存在します。