Skretting sustainability report 2020

Our migration towards a more sustainable future

気候と循環

2015年のパリ協定により、世界各国の政府は、地球の気温上昇を産業革命以前の水準よりも2℃以下に抑えること、そして温暖化を1.5℃に抑えるための努力を進めることを約束しました。そのためには、温室効果ガス(GHG)の排出量を2030年までに半減させ、2050年までに正味ゼロにしなければなりません。排出量削減目標は、地球温暖化を産業革命前の水準から2℃よりもはるかに低く抑えるために必要な削減規模に沿って策定されたものであれば、「科学的根拠に基づく」と定義されます。

ニュートレコは 2020 年 3 月、科学的根拠に基づく目標(SBT)の原則に沿った炭素排出量目標を設定しました。この 科学的根拠に基づく目標イニシアティブ は 2015 年末を期限とし、カーボン ディスクロージャー プロジェクト(CDP)国連グローバル コンパクト(UNGC)世界資源研究所(WRI)世界自然保護基金(WWF)と共同で立ち上げられたものです。

オペレーションからのGHGe削減

スクレッティングは、2009 年からオペレーションによって発生する GHG のフットプリントを報告しています。サステナビリティに関する過去の目標(ビジョン2020)では、2020 年までに飼料製造工程由来のフットプリントを半減するという思い切った数字を掲げていました。炭素排出量の削減と炭素クレジットの購入と使用も、この大きな目標の一部でした。スクレッティングは 2025 年を視野に入れ、私たちの炭素排出量の削減と飼料製造工程内のエネルギー使用量の大幅カットを実現する強固なコミットメントを先導します。

科学的根拠に基づく目標の設定

私たちの目標

スクレッティングの大きな目標は、2030 年までに2018 年基準値に沿って、スコープ 1 と 2 の排出量から温室効果ガスを 30%削減することです。スコープ 1 はスクレッティングが所有ないし管理する資源を使用することにより発生する GHG で、石油やガスを使う工場内の機械や設備がその代表です。スコープ2 は電気や熱、蒸気など購入したエネルギーの使用により間接的に発生する温室効果ガスを指します。この場合のエネルギーは外部で作られ、スクレッティングの工場に送られます。

目標を達成するために

スクレッティングはエネルギー使用量を減らし、再生エネルギーの使用量を増やすことに重点を置くことで、この目標の達成を目指しています。グリーン電力が入手できればそれを購入します。「グリーン電力」とは、風力発電や太陽光発電、水力発電などによる再生可能な資源です。

さらに、飼料製造時のエネルギー使用量の大幅削減もスクレッティングの大きな目標です。私たちはエネルギー資源の利用の変更を進めようとしています。ニュートレコは 2025 年までに、石炭は 2%未満、燃料油は5%未満まで使用量を削減することを目指しています。 2030 年までに石炭と燃料油の使用をゼロにすることが目標です。

2020年3月、Nutreco社は科学的根拠に基づく目標(SBT)の原則に沿って、当社の炭素排出量の目標を設定することを約束しました。

原料由来のGHGeの削減

スクレッティングで最大の排出量となるスコープ 3 は、飼料製造時のものです。工場渡しの合計排出量では、スコープ 3 が製品による排出量の 90%以上に相当するという調査結果が出ています。これまでスクレッティングは、よりダイレクトな管理下にあるスコープ 1 と2 に注力してきました。

しかし気候変動の問題を解決するためには、関連する全ての範囲において GHGe を削減することが必要です。つまり、スコープ 3 の排出量(バリューチェーン内排出量)を減らさなくてはなりません。スコープ 3排出量は、スクレッティングの直接の管理や所有の範囲外にあります。したがってスコープ 3 のデータ収集は難しく、それらの削減を目指そうとした場合、固有の規制や業界構造の点で困難になることがあります。

地球温暖化ガスの削減

私たちの目標

SBT プログラムでは、2030 年までに、2018 年基準値に沿ってサプライチェーン内の GHGe の付加価値単位ごとに 58%の削減という目標を掲げています。スコープ 3 排出量は原料の購入や外部のサービス利用によって間接的に発生するものです。その排出量の大部分は、作物生産や土地利用の変化の負荷が占めています。

目標を達成するために

スクレッティングは、私たちのように SBTs を定めているサプライヤーとかかわりを持っていきます。サプライヤーにも独自の SBT の制定を推奨する、サプライヤーは GHGe 削減を行うことに協力するなど、サプライヤーとの関わりを通じてスコープ 3 の目標達成を目指します。

従来の原料から GHGe がより少ない代替物への置換えと、新規原料開発の継続的支援も行っていきます。森林破壊や土地利用の変化を引き起こす GHGe を最小限に抑えられるよう努力します。

この場合の排出量削減は、資源の購入先を森林破壊率の高い地域から低い地域に転換することで実現します。スクレッティングが森林破壊率の高い地域から資源調達するのは、例えば大豆のように森林破壊ゼロの材料を購入する場合です。


スクレッティングは、移動や廃棄などに関わるスコープ 3 排出量の削減にも努めていきます。


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