Skretting sustainability report 2020

Our migration towards a more sustainable future

背景

今日の水産物サプライチェーンは、多様な魚種と製品で構成されており、世界の何十億もの人々に必要不可欠な栄養を提供しています。人間の健康と成長に欠かせない長鎖オメガ3脂肪酸の主要な供給源であるだけでなく、カルシウム、リン、亜鉛、鉄、セレン、ヨウ素などの重要なミネラルや、ビタミンA、D、B、リジンやメチオニンなどの重要なアミノ酸も供給しています。この点については、リポートの中で少し触れています。

Tilapia in hand

海産物

海産物の摂取はたとえ少量でも、栄養の点であらゆる世代において目覚ましい効果を発揮することが期待されています。人口増加や所得向上、都市化と相まって、こうした健康効果は世界的な消費動向に強い影響を与えています。

国連食糧農業機関(FAO)によると、今日ほど人々が多くの魚を消費した例は過去にありません。FAO の最新リポートのデータを見ると、 2017 年の消費量は 1 人当たり約 20.5 ㌔で 1960年代から倍増し、過去 40 年間は毎年、人口増加率の 2 倍のペースで消費量が増加しています。

国連グローバル コンパクト「持続可能な海洋原則」の調印者として、スクレッティングは、健康な海が緊急かつ世界規模で重要な課題であると認識し、現在および未来の世代に健やかな海をもたらすよう行動していきます。

天然魚の漁獲量が頭打ちになったことで、水産物に対する市場のニーズの高まりを満たすために、養殖に大きな責任が課せられるようになりました。FAOの調査によると、養殖業はこの課題に取り組み、他の主要な食料生産部門よりも急速に成長しています。実際、養殖された魚やエビの人による消費量は、すでに天然魚介類の消費量を上回っており、2030年には、世界全体で1億1,000万トンの収穫量に基づいて、私たちが消費する水産物の60%が養殖されたものになると予測されています。

2020年に発表された「持続可能な海洋経済のためのハイレベルパネル」が委託した報告書「人・自然・経済に利益をもたらす海洋ソリューション」では、海洋は2050年までに6倍の水産物を持続的に生産する能力があり、養殖場が周囲の生態系に悪影響を及ぼさず、天然漁獲による魚由来の原料を使用した飼料を回避すれば、海面養殖が拡大する可能性が飛躍的に高まります。

国連グローバル・コンパクトの「持続可能な海洋の原則」に署名している当社は、健康な海が緊急かつ世界規模で重要な課題であると認識し、現在および将来の世代のために、海洋の幸福を促進するための行動を起こします。「持続可能な海洋原則」は、分野や地域を超えて、責任あるビジネスを実践するための枠組みを提供しています。この原則は、人権、労働、環境、腐敗防止に関する国連グローバル・コンパクトの10原則を基礎とし、これを補完するものです。

養殖魚と天然魚の生産量の比較

養殖魚と天然魚の生産量の比較
出典:FAO

スクレッティングでは、もっと多くのことが成し遂げられると考えています。

明らかな成長傾向はみられるものの、世界中で消費されるタンパク質のうち魚や甲殻類が占める割合は7%に過ぎず、一方で私たちが口にする食物のうち水産物はわずか 2%です。地球の表面の 70%が海で覆われているのにもかかわらずです。2050 年に 90億人に達する人口に対し、地球上で生産した健全な食料を供給することを課題として見据えたとき、養殖産業というのは人類と地球にとって最も生産的でサステナブルなフードシステムの一つとして、独自に位置づけられるものなのです。

2020 年、スクレッティングは 230 万㌧の飼料を生産し、一日当たり21 万食以上の水産物をもたらしました。

私たちの活動の背景

地球規模の挑戦
森林伐採
海洋への取り組み

CEOからのご挨拶
私たちのアンビション
背景
スクレッティングと国連持続可能な開発目標(SDGs)
透明性と信頼
主要なパートナー
ロードマップ2025
動物の健康と福祉
気候と循環
良き市民
養魚とエビの生産に用いられる飼料原料
スクレッティングについて