私たちのアンビション
スクレッティングでは、ジレンマについてオープンにすることが重要だと考えており、解決策を見つけるためにどのように努力するかを説明しようとしています。つまり、サステナビリティにかかわる様々な問題のバランスをとる必要があります。
1981 年のスクレッティング入社から水産養殖の仕事に従事してきましたが、2021 年は私がこのグループで働く最後の年になります。年次発行のサステナビリティリポートの発行に携わるのも今回が最後ですが、多くの仲間たちがこの仕事を引き継いでくれるはずです。
スクレッティングはこの 40 年、取引先が小規模な家族経営の養殖場だけであった時代から、国際的サプライチェーンに不可欠なハイテク産業にまで成長するという素晴らしい旅をしてきました。私たちの比類ないこの役割については、多国籍企業群の主要な一部であるとも認識されています。
世界人口が 2050 年までに 100 億人に達すると予測される今、世界の人々に食糧を供給するという課題は、私たちのパーパス「Feeding the Future」の基盤になっています。世界人口の急増によって魚やエビなどの水産物の需要が増大するにつれ、サステナブルな方法による水産養殖の生産を増やすことが課題になります。このパーパスは、バリューチェーン全体が同じ方向を目指すことで達成できるという私の確信は変わりません。
スクレッティングが掲げるサステナビリティの大きな目標は以下のとおりです。
• スクレッティングは、飼料の製造を通じてクライメイトニュートラル(気候中立)の促進に貢献します
• スクレッティングは、資源増加と養分効率によりサステナブルな水産養殖の成長を促進します
• スクレッティングは、責任ある原料調達を促進します
• スクレッティングは、養殖魚と養殖エビの健康の向上に貢献します
• 従来の飼料原料に比べ環境的・社会的負荷の低い飼料原料のイノベーションと開発を支援します
• オープンな精神を持ってサステナビリティのジレンマのソリューションを見出します
私がこの業界で過ごした過去 40 年間を振り返ると、スクレッティングをはじめとする養殖業界全体が、サステナビリティ実現のための取り組みに一貫性と積極性をもって打ち込んできたことは、明白です。サステナビリティを目指す私たちの旅と、積み重ねてきた一連の努力が、飼料産業の他の分野の手本になり私たちの後に続くことを願うばかりです。
現在、私たちは歴史的に森林破壊が慣行し温室効果ガスの排出が高いブラジルから、森林破壊ゼロの大豆を購入していきます。しかしその温室効果ガスの排出は、森林破壊が起きた地域からの大豆のそれと変わらないため、森林破壊ゼロの大豆購入によって私たちが得られるインセンティブはありません。
責任ある大豆調達に対する私たちの基準は高く、バリューチェーンに与える私たちの影響も大きなものです。よって重要なのは、私たちがバリューチェーン内の環境状況をみながら、いつまでそこから購入するのか、私たちの影響力を使って望ましい開発を促すのか、またはその影響力の行使をやめるのかという点です。
スクレッティングはこのジレンマに対してオープンに話し合い、サステナビリティ面におけるバランス調整の必要性を踏まえたソリューションを見出すべく奮闘しなければなりません。私たちが目指しているものの多くは、畜産飼料においても一致することでしょう。
私がこの業界で過ごした過去 40 年間を振り返ると、スクレッティングをはじめとする養殖業界全体が、サステナビリティ実現のための取り組みに一貫性と積極性をもって打ち込んできたことは、明白です。サステナビリティを目指す私たちの旅と、積み重ねてきた一連の努力が、飼料産業の他の分野の手本になり私たちの後に続くことを願うばかりです。